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2024-08-26 08:26:00

不動産鑑定士の副業(複業)2

不動産鑑定士という資格と相性の良い、または相乗効果が見込めそうな副業(複業)について以下のとおりまとめてみました。

① 宅地建物取引業

② 不動産賃貸業

③ 株式投資(日本株投資)

④ J-REIT投資

 

①宅地建物取引業、いわゆる不動産業については、宅地建物取引士の資格をお持ちの不動産鑑定士は相当数いると思われますので、不動産業を開業すること自体に関しては費用はそれなりにかかるもののハードルはさほど高くないと思われます。実際、不動産鑑定業および不動産業の二足の草鞋を履いておられる方も多くおられると思います。不動産業と言ってもかなり幅が広くはなると思いますが、交渉能力に長けている方は不動産売買仲介、情報力や目利き力に長けている方は不動産買取再販などが複業としては適していると思われます。また、相乗効果としては、普段から価格査定センスを磨ける、不動産の情報力UPにもつながるのではないでしょうか。

 

②不動産賃貸業についても、もともと大家業を継がれた不動産鑑定士の方も多いと思いますが、不動産鑑定士であれば、価格に精通し、不動産の情報もそれなりに入ってくると思いますので、それらを生かして、安定した不動産賃貸業も複業としては王道なのではないでしょうか。不動産鑑定業との相乗効果が見込めるかどうかについては、やや疑問符がつきますが、リフォーム等を普段から行っていれば、修繕費など生の情報を得ることができますので、より現実に近い収益価格の試算にもつながるとは思われます。

 

③株式投資(日本株投資)については、開業不動産鑑定士の方は比較的時間に自由があると思いますので、株式相場のチェックも容易かと思われます。また上場している不動産会社または関連会社の株式相場、銘柄などをチェックすることを通じて、不動産市場の動向などの情報収集にもつながりますので、株式投資をしている不動産鑑定士の方も一定数いるかと思われます。

 

④J-REIT投資については、不動産鑑定士界隈でも賛否両論あると思います。現物不動産投資(不動産賃貸業)と比較すると融資が使えない、利回りが低い、株式投資と比較するとキャピタルゲインが得られない、高利回り現物株式と比較して必ずしも利回りが高いとは言えない、近年特に人気の株主優待制度がほとんどない、などです。要は投資としては面白みに欠けるということでしょうか。ただ、現物不動産投資と比較して失敗するリスクが極めて小さい、株式投資ほど価格変動(ボラティリティ)が大きくない、などそれなりのメリットもあるかと思います。また、J-REITが扱う物件については、個人投資家等が取得不可能な巨大な物件がほとんどで、これらの物件群が日本の地価に大きく影響していることに鑑みれば、夢を買う意味でもJ-REIT投資は意味があるものだと思います。特に物流施設に特化したREITなどは個人的にはお勧めです。単元が比較的安いREITを時期をずらしてこつこつ買うことは株式投資と比較して、新NISAとの相性もいいのではないでしょうか。